飲食店のテイクアウト販売で知っておくべき食品衛生法と許可|よくある疑問を解説
飲食店がテイクアウトを始める際に必要な許可・届出・食品表示ルールを解説。飲食店営業許可の範囲、追加許可が必要なケース、アレルギー表示、温度管理まで網羅。
テイクアウトを始めようと決めたものの、「どのメニューをテイクアウトに出せばいいのか」「価格はいくらに設定すべきか」で手が止まる飲食店オーナーは多いものです。
テイクアウトのメニュー設計は、店内飲食とは異なる視点が必要です。持ち運びの耐性、容器代を含めた原価、オンライン注文画面での見せ方まで考慮しなければなりません。
この記事では、テイクアウトメニューの商品選定から価格設定、オンライン注文画面での見せ方まで、実践的なノウハウを解説します。
テイクアウトメニューを選ぶ際の3つの基準です。
1. 30分後も品質が維持できるか
テイクアウト商品は、注文から消費まで30分〜1時間のタイムラグがあります。時間が経っても美味しく食べられるメニューを選びましょう。
2. 容器に入れやすいか
盛り付けが複雑な料理は、容器への移し替えに時間がかかります。テイクアウト用に盛り付けを簡略化できるか、または最初からテイクアウトを前提にした盛り付けにできるかを考えましょう。
3. 原価率が合うか
テイクアウトでは容器代が上乗せされるため、原価率が高すぎるメニューは利益が出にくくなります。後述の原価計算で確認してください。
| 業態 | 定番メニュー | 客単価アップ施策 |
|---|---|---|
| 和食・定食 | 弁当(幕の内、焼魚弁当) | 小鉢セット、味噌汁追加 |
| 中華 | 炒飯、餃子、麻婆丼 | 点心セット、杏仁豆腐追加 |
| イタリアン | パスタ(ソース別添え)、ピザ | 前菜盛り合わせ、ティラミス |
| カフェ | ドリンク、サンドイッチ、焼き菓子 | ドリンク+フードセット |
| 居酒屋 | 唐揚げ弁当、焼き鳥盛り、おつまみセット | ドリンク(瓶ビール等)追加 |
テイクアウトの原価は、店内飲食の原価に容器代と包装資材費を加えたものです。
テイクアウト原価 = 食材原価 + 容器代 + 包装資材(袋・箸・ナプキン等)
| 容器タイプ | 用途 | 単価目安 |
|---|---|---|
| PP製フードパック | 弁当・丼もの | 30〜60円 |
| クラフト紙ボックス | サンドイッチ・バーガー | 25〜50円 |
| 紙製スープカップ(蓋付き) | スープ・カレー | 40〜70円 |
| 透明プラカップ(蓋付き) | ドリンク | 15〜30円 |
| ホットカップ(スリーブ付き) | ホットドリンク | 25〜40円 |
| レジ袋・紙袋 | 手提げ | 10〜30円 |
| 割箸・スプーン・ナプキン | カトラリー | 5〜15円 |
例1:唐揚げ弁当
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 食材原価(鶏肉・米・副菜) | 280円 |
| 容器(PP製フードパック) | 45円 |
| 割箸・おしぼり・袋 | 20円 |
| テイクアウト原価合計 | 345円 |
| 販売価格 | 980円 |
| 原価率 | 35.2% |
| 粗利 | 635円 |
例2:カフェラテ(テイクアウト)
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 食材原価(コーヒー豆・牛乳) | 70円 |
| ホットカップ・蓋・スリーブ | 35円 |
| テイクアウト原価合計 | 105円 |
| 販売価格 | 480円 |
| 原価率 | 21.9% |
| 粗利 | 375円 |
例3:パスタ(ソース別添え)
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 食材原価(パスタ・ソース・具材) | 220円 |
| 容器(パスタ用+ソースカップ) | 55円 |
| フォーク・ナプキン・袋 | 15円 |
| テイクアウト原価合計 | 290円 |
| 販売価格 | 950円 |
| 原価率 | 30.5% |
| 粗利 | 660円 |
テイクアウトの目標原価率は、**容器代込みで30〜35%**が目安です。
コスト管理の詳細は飲食店のコスト管理ガイドもご覧ください。
テイクアウトメニューも、価格帯を3段階に分けると客単価が安定します。
| 価格帯 | 構成 | 目的 |
|---|---|---|
| 梅(低価格帯) | 単品ドリンク、軽食 | 手軽さで新規顧客を獲得 |
| 竹(中価格帯) | メイン料理、セットメニュー | 売上の主力。最も注文数が多いゾーン |
| 松(高価格帯) | プレミアムセット、パーティー用 | 客単価の底上げ |
人は3つの選択肢があると真ん中を選ぶ傾向があります(妥協効果)。メインで売りたいメニューを中価格帯に設定するのがポイントです。
基本メニューにトッピングやサイズアップのオプションを追加すると、客単価が自然に上がります。
オンライン注文システムなら、注文画面でオプションを表示できるため、口頭での提案より自然に客単価を上げられます。
月に1〜2品の季節メニューを追加することで、リピーターの飽き防止と新規顧客の獲得ができます。
注文管理システムで在庫や品切れをリアルタイムに管理できると、季節メニューの運用負担が軽減されます。
テイクアウト注文システムを導入する場合、オンライン注文画面での見せ方が売上を大きく左右します。
注文画面の説明文は、食材と調理法を具体的に書くことで注文率が上がります。
| 悪い例 | 良い例 |
|---|---|
| 唐揚げ弁当 | 鶏もも肉の特製醤油ダレ唐揚げ弁当(ご飯大盛り無料) |
| パスタ | 自家製ミートソースのスパゲッティ(パルミジャーノチーズ付き) |
| ラテ | 北海道産牛乳のカフェラテ(HOT/ICE選択可) |
「何が入っているか」「どう調理したか」「選べるオプション」の3つを含めるのがコツです。
メニューの表示順序は売上に直結します。
テイクアウトメニューの作り方のポイントをまとめます。
最も重要なのは、実際の注文データを見ながら改善を続けることです。どのメニューが売れているか、セットの注文率はどうか、曜日や時間帯による傾向はあるかを分析し、メニュー構成を最適化していきましょう。
テイクアウトの始め方全体についてはテイクアウトを始めるための完全ガイド、事前決済のメリットはテイクアウトの事前決済とは?をご覧ください。データに基づくメニュー最適化はメニューエンジニアリング入門、メニュー写真の撮影テクニックはメニュー写真撮影ガイドもあわせてどうぞ。
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